アイドル好きの言い訳

いろんなアイドルの話をしてるだけです。

カムバにまつわるエトセトラ

こんにちは。今回はタイミングがあったら書きたいなと思っていた、カムバのあれこれ話です。本当はTXTとセブチのカムバが終わったら書こうと思っていたんですが(7月ぐらいの話…)、その後イル活が決まったりしてる間に忘れてました。以前、TXTのカムバ記録の最後にさらっと所感みたいな事は書いたのですが、改めて、次のカムバが本格始動する前に書いちゃおうと思います。あくまでTXTとセブチのカムバに基づいた私なりの解釈であり、その中で面白いな、興味深いなと思ったところを中心に書くので、網羅的には書けませんがその点はご容赦ください。

まずカムバは主に「リリース前」と「リリース後」に活動のパターンが分けられます。リリース前はメンバーが露出する機会はあまりなく、とにかくアルバムに関する情報が小出しにされる期間。公開のペースやスケジュールはグループによって違うけど、ペースの早いところはほぼ毎日のように新規の情報が投下されます。遅いところでも2、3日に1回は来るし、リリースが近くなればほぼ毎日になります。しかもすべて公式SNSでの解禁でマスコミからは出ません。日本のように朝のワイドショーでMV初公開とか、ラジオで音源初公開とか、そういう事はまずない。これは個人的にすごくいい文化だなと思ってます。

リリース前の情報出し期間は、オタクが最も盛り上がる時期なのではないかなと思います。どんなコンセプト、どんなビジュアル、どんな楽曲がくるんだろう、という期待と不安の中、立て続けにティザー、コンセプトビジュアル、ジャケ写や映像などが出しにされるので、その度にファンダムが湧き上がるし、考察なんかでも盛り上がる。映像や音源に関する情報は主に深夜0時が多く、ビジュアルやビハインド系は12時とか18時、21時とかが多い印象があります(この辺はグループによって差があるのかもしれない)。基本的にはリリース日までフル音源が解禁されることはないと思うので、ヘンガレで収録曲の『MY MY』のMVが先行公開されたのは結構レアケースだったのかなと。

またこの期間は同時に音盤の予約期間でもあります。多くのオタクはアルバムの内容や出来にはあまり左右されないと思うけど、それでも好みのビジュアルだったり音源が期待できれば買い増しする人は多いでしょう。特典内容もweverseなどの公式の他にショップ別の特典がたんまり用意されるので、どこで何を買うかもオタクの頭を悩ませる部分ですね。ちなみにわりと後出し特典も多い…笑。店舗や形態別に特典があるのは日本も同じだけど、そもそもパッケージ自体の豪華さが売りのK-POPと、形態によって収録内容を分ける事で複数買わせるタイプ日本とでは、結構考え方に違いがあるなーと思います。

そしてリリース後は、音楽番組を中心にアイドルたちの露出ラッシュが始まります。まずカムバ当日どのグループも「カムバックショーケース」なるイベントを行い、タイトル曲を含めた数曲をかなり凝ったステージで披露します。いわゆるカムバステージ(チョッパン)ってやつですかね。バラエティコーナーなんかも用意されるのでトータル2時間ぐらいはあるでしょうか。これがなんと本国のテレビ番組やYouTubeで見れてしまうんですね。普通にお金取っていいレベルの内容なので、本当に贅沢な話です。当たり前のようにアーカイブが残るのも凄いし、チッケムやらビハインドやらもりもり公開されます。こうやって独自の方法で文化を育ててきたんだろうなと思います。

音楽番組は月曜を除く全曜日にあり、火曜日「THE SHOW」、水曜日「SHOW CHAMPION」、木曜日「M COUNTDOWN」、金曜日「Music bank」、土曜日「ショー!K-POPの中心」、日曜日「人気歌謡」です。グループによって異なりますが、これに2週間〜4週間ほど出演します。もちろん全ての番組に出るわけではなく、結構事務所と局側の関係性とかアレコレに左右されるケースも見受けられますが、それでも週に3、4回は出るんじゃないかな。リアルタイムで観るにはスカパーとかCS番組の加入が必要だけど、すぐにチッケムやらビハインドやらが番組公式のYouTubeにアップされるので基本的に誰でも視聴できます。

日本の番組のようにスタジオセットで歌う感じではなく、わりと番組ごとに豪華なステージが組まれる事が多く、衣装も番組ごとに違います(費用は事務所が負担してるらしい)。ただスケジュール的にもメンバーの負担が結構大きいので、必ずしもたくさん出演すればいいとも言えない様子。そもそも実質アイドル専用の音楽番組は視聴率がかなり悪く一般訴求力も期待できないので、すでに人気のあるグループにとっては地上波(KBS、SBS、MBC)はともかく…みたいな意見も目にしますね。とは言え、世界中のファンにパフォーマンスを届けられるのは、K-POPのアイドルにとってはまだまだ大事な事なんだろうなと思います。

そして韓国の音楽番組に欠かせないのが、ランキングですね。これに関しては先日のカムバだけではあまり理解し切れてないところもあるのですが、ザックリ言うと音源成績、音盤売上、MVの再生回数、投票の総合スコアで決まります(ほんまにザックリ言った)。単にアルバム売れてりゃいいという話でもなければストリーミング強けりゃいいわけでもない。しかも番組によって採点の比率が違って、音源成績が有利なとこ音盤成績が有利なとこ、あと出演の可否が影響したりと様々です。ただ全体的の傾向としては音源重視で順位が決まるので、基本的に音源が弱いと話になりません。音源はアイドルよりも大衆人気のあるアーティストが強い世界なので、オタクが買い占める音盤の成績よりも評価が高くなるのは、まあ分からんではないかな。

そして以前も書きましたが、基本的にアイドル市場はナムドル=音盤、ヨジャドル=音源です。これはヨジャが大衆を意識したグループや楽曲作り、パフォーマンスをしてきた事と、ナムジャの方がファンダムの熱量が強い事が相互に作用した結果のようですが、実際に最近のmelonチャートトップ100を見てみるとBTS以外はすべてヨジャです(でもレフライは結構粘って残ってたのよ…涙)。確かに大衆受けした時のリターンがデカいのは分かるんですが、個人的には、音盤が売れるが故に大衆受けを狙わなくていい=自由に音楽を作れるのはいい事なのでは?と思うし、常に大衆受けを意識してないといけないヨジャドルしんどすぎない?と思ってしまうんだけど、アイドルと大衆性についての話は長くなるので、別で書きたいと思ってます。

先程、活動期間は2週間〜4週間ほどと書きましたが、主に若手グループが長く活動する傾向にあるようです。TXTは前半の2週間をタイトル曲『Can't You See Me?』、後半の2週間を後続曲の『PUMA』で活動しましたが、セブチはレフライのみで2週間で終わりました。後続曲というのはタイトル曲のほかの収録曲でMVを作り(MVあるのがマストではないかもしれん)、タイトル曲とはまた違った活動するための楽曲ですが、これもグループによってあったりなかったりするので、ケースバイケースなのかなと思います。そして音楽番組最終の放送をグッバイステージ(マッパン)と呼び、活動が終了します。

TXTは4月28日のタイトル発表から6月14日の「人気歌謡」出演まで約1ヶ月半(厳密に言えば6月29日の『Eternally』MV公開までの2ヶ月かも)、セブチは6月8日のタイトル発表から7月5日の「人気歌謡」出演まで1ヶ月が、それぞれの活動期間となりました。まあとにかく経験したことのないハイカロリーさですわ。上記だけではなく活動を追ったビハインドも山盛り出ますし、メンバーもいつも以上にTwitterやらWeiboやらインスタやらweverseやらと公式SNSの稼働も多いですから、本当にずっとネットにへばり付いてる感じ。この間セブチとTXT追うので精一杯と書きましたけど、そりゃカムバまでちゃんと追っかけようと思ったらまあ2、3組が限界だわなと思います。

私は元々、アイドルのリリースに合わせたプロモーション活動そのものを熱心に追って楽しむ習慣があんまりなくて。もちろん音楽番組を観たり、普段は載らないような雑誌に載ればチェックするし、新しいビジュアルとかMVが良ければ盛り上がったりはしてましたけど、活動を欠かさず最速でチェックしたいと思った事はなかったんです。別に自分のペースで追えれば良かったしそれで充分だったので。そんな私が何でK-POPをここまで熱心に丁寧に追えたのかと言えば、全ての情報がネットを軸に公式で展開されている事が大きいんじゃないかなと感じてます。

日本は基本的に情報解禁がマスコミ主体…もっと言えば、スポーツ新聞の朝刊、つまり未だに紙媒体が主体です(もちろん変わりつつありますが)。紙媒体の最大の問題は早バレが起きる事だと思うんですが、例えば朝刊解禁の情報は深夜1時とかにネットに出回りますよね。あれが私はめっちゃ萎えるんですよ。そもそも日本のアイドルは公式が情報源としてそれほど優秀じゃなく、マスコミやファンが見つけた情報が出回るのが先なんですよね(ジャニに至っては公式のSNSというものがなかったわけだが)。日本でアイドルを応援してると「非公式のほうが情報が早い」事が圧倒的に多くて、情報を最速で追おうとするとオタクのSNSだったり掲示板みたいなところをチェックせざるを得ませんでした。

ところがこのオタクのSNSという存在は非常にやっかいでして。この話何度もしてますけど、とにかく雑音が多いんです。声が大きい(フォロワーの多い)オタクが幅を利かせ、真偽不明な情報が中途半端に出回る。そのほとんどがオタ活する上で不要とまでは言わないけど無益な情報です。特に年齢層が低めのファンダムは情報が錯綜しやすくデマに踊られされやすいし、いちいち騒ぎをデカくするし、見てるだけでストレスが…苦笑。そもそも若い子は熱しやすく冷めやすいし、生活環境や人間関係の変化に否応なし影響を受ける時期なので(入学卒業受験就職転職など)、信用性はもちろん持続性にも欠けるという難点もある(すぐに垢消しするでしょ)。

ジャニでこの状況に心底ウンザリしていた私は、K-POPも同じなんだろうな…と思っていたんですが、ところがどっこい、公式が思いの外ちゃんとしてたんですよ。カムバ周りの情報解禁は公式が最速で、ニュース媒体に出るのは数時間後(スポや取材記事などは除く)と、基本的に公式優先で情報が出るし、細かいアナウンスもしっかりしてくれるので、案外公式をしっかりチェックしていれば情報の取りこぼしはほとんどないんですよね。これはかなり嬉しい驚きでした。もちろん雑音気にしないからとにかく早く知りたいという人にはそういう情報源が必要なのかもしれないけど、私には公式で充分満足できたのが大きかったです。

ちょっと最後のはカムバの話から脱線した気がしますが、これが私がカムバを経験して感じた事です。情報過多過ぎて公式追ってるだけで精一杯っていう部分もあるし、余計な事調べてる余裕もないというか、その点は言葉の壁が逆にいい方に働いたなと思います。とにかくTXTにしてもセブチにしても公式をチェックしておけば事足りるので、わざわざ見たくもないものを見に行く必要がなかったのは本当にありがたかったですね(まあ実はTXTの時はそれに気付かなくてわざわざTwitterとか検索して地雷踏んでぎゃーってなってたんですけど)。

そう言えばカムバだ!と思って久しぶりにチャートとかチェックしてみたら、なんかBTSが偉いことになってますね。Billboard1位取った時点でやばかったですが、リリースして1ヶ月以上経つけど『Dynamite』がPAK(という最近覚えたワードを使ってみる)し続けてるようで…。本国ってアイドルより大衆向けにヒットした曲がなんだかんだで強い印象だったんですけど、アイドルの曲も大衆に届くとこうなるんだなーと。まもなくブルピンがカムバするので、それ次第で変動はあるでしょうが、10月のカムバラッシュはなかなか見応えがありそうですね。おしまい。