アイドル好きの言い訳

いろんなアイドルの話をしてるだけです。

オーデ好きのドルヲタが日プを観た感想。

年末年始に『PRODUCE 101 JAPAN』を一気見しました。私はアイドルのオーディション番組とか密着系は結構好きなので興味はあったんですが、ファン投票っていうシステムがイマイチ価値観に合わなくて(IZ*ONEが48界隈で荒れてたので印象が悪かったのもあると思う)ウーンと思ってる間に結果が出ており、結果が出てから観るのもなーと思ってたら知り合いにすごいオススメされたので、まあ結果出てるなら気楽に観れるやろと思って観てみる事にしました。一応最初に言っておきますが、これはただのオタクの感想で、本家のプデュはもちろん韓国のサバイバル番組の事情とかも一切知らないし、K-POP東方神起と少女時代しかまともに聴いた事ないレベルなので、おそらく色々知識や理解が足りてないと思いますので、的外れな事を書いてても気にしないでください。

結論から言うと面白かったです。日本のアイドルしか見てこなかったんで、普段からばっちりメイクの男子には最後まで慣れなかったんですけど、でも頑張ってる子達を観るのはやっぱり楽しいなあと。オーディション密着の見どころはやっぱり合宿とレッスンだと思うんですけど、トレーナーの評価からの再評価とかリアルでめっちゃ面白かったし、練習生同士で協力し合うところとかトレーナー陣に怒られながらも練習頑張るのとか見てるとやっぱり応援したくなりますよね。全体的にみんな泣きすぎなのは気になったけど…笑。最初のうちは参加人数が多過ぎて散漫な印象が強くて、個性が見えてこないというかみんな同じように見えてしまって退屈だなと思ってしまったんですが、ある程度人数が絞られてきてからは面白くなりました。

やっぱり印象的なのは投票の結果発表シーンかな。全員の前で順番に発表するのはなかなかの残酷ショーだなと思いつつ、でもここが一番盛り上がるし一番オタクの気持ちを揺さぶるので、やるしかないよなと。グループのメンバーを集めるっていう性質上、個人戦というよりは団体戦のニュアンスが強いのかなと思いきや、結果発表は総選挙や選抜発表みたいな風味と緊張感があり、合宿やグループバトルで人間関係を作らせておいて、投票でゼロにしてしまうっていうやり方もなかなかでした。まあ公開オーデはいかにして候補生に感情移入させるかが重要なので、いい事も悪い事も振り幅が大事なのでしょう。単に選考委員が選んではいどーぞ、ってデビューさせてるよりも、オタクの気持ちを煽りに煽りまくった上でデビューさせたほうがスタートダッシュには成功するわけで、それが目的なわけですから仕方ありません。

推し…プデュ的に言うと1pick?と呼べるほどの子は出てこなかったんですが、印象に残ったのは鶴房でした。自分でも分かりやすくてちょっと笑っちゃうんですが、ビジュアルが好みなのと(特に目が好き。大きくて目尻がツンとしてる猫系)、メンタル強そうなとこがよかったです。思ってることがすぐ顔に出るのも可愛いかったし、愛嬌のある子だなと思いました。トレーナー陣も言ってたけどいかにもオーデ番組にいる“持ってる子”って感じ。1話目からなんか平野紫耀っぽいのいる!と思って早々に顔と名前が一致し、キャラ的にも覚えやすかったんですが、再審査の時にCからAへの移動が伝えられたシーンで、嬉しさを隠し切れずにニヤニヤしてたのが良かった。パフォーマンス時以外はスッピンでそれを隠そうともしないところも好感度高かったです。

本編はかなり一気に見てしまったんで(2日間ぐらいで全話観た)、見てる最中はなんとなくこの子いいかもぐらいだったんですよね。結果がわかってる影響もあったかと思うけど。でも本編観終わってから気になりだして、色々調べてるうちに推せるのでは?ってなりました。あとは北川玲叶くんも顔かわいいなと思って見てたんですけど、途中から鶴房と絡み出して、玲叶くんが脱落したときに鶴房が涙堪えてたのも予想外でうるっとしてしまった。あとこれは結果論ですが、韓国勢の辞退はもったいなかったなと。どういう経緯があったかは知りようがないけど、3人ともハイスペックで個性があって魅力的だなと思ったし、順当に行けば11人に残ってる可能性は高かっただろうなと思うので、ちょっと残念でした。最後まで観てみたかったです。

基本的には楽しく観たけど、サバイバルを謳ってる以上、もうちょっとランキングに変動が起きやすいルールを作らないと盛り上がりには欠けるかなと思いました。とにかく川尻、豆原、川西、鶴房(あと韓国勢)が強すぎて。上位陣がバランスよくレベル高かったから仕方ないけど、わりと実力通りというか人気通り順当な展開だなと。グループバトルでボーナスポイントを与えたりしてるわりには、あんまりその意味を感じなかったし、ボーダーにいる子達には影響があったけど、結局は人気のある練習生と組めるかどうかが全てだったし。トレーナーとかが評価するならともかく、結局ファン投票ならそんなに変わらないよねと。そもそもオタクは推しのいるグループに投票するに決まってるし。

投票のシステムについては結構批判も多かったみたいですね。個人的には、最初のうちは1人11票入れられたのに最終的に1人1票になっちゃって、結局推し1人を選ぶだけの単なる人気投票になってしまったのは違和感が強かったです。1人1票にする事でライト層とかDD層の浮遊票、もしくは同情票みたいなものが機能しなくなるので、よりファンの母数が多く熱心なオタクが付いている練習生が有利になると思うんだけど、アイドルグループのメンバーを選ぶオーデなら、11人を選ぶシステムを貫いて欲しかったなと。まあ盛り上がり云々という意味では、1人1票のほうがどんでん返しの起こる可能性が高くなると思うので一長一短だとは思いますが、どちらの投票方法がいいと思うかは人によって捉え方が違いそう。

それとグループアイドルのメンバーを選ぶオーディションなのに人気投票の上位から合格を決めるっていうのはちょっと疑問でした。グループアイドルってやっぱりグループとしてのバランスが重要で、ただ人気のある子や顔の良い子、スキルの高い子を集めれば売れるってもんじゃないって事は、これまでの色んなアイドルが証明してきたわけじゃないですか。全員ボーカルじゃバンドにならないというか、得意分野やジャンル・キャラが違う、色んなタイプのメンバーが集ってるからグループアイドルである意味があると思うし、それが魅力だと思うのね。残念ながら全員センターにはなれないし。それこそ“国民プロデュサー”とか言うなら、「私の考える最強の11人」に投票する形が正しかったんじゃないのかな…と。日本のアイドルとは違ってボーカル、ラップ、ダンスっていう役割分担があるわけだから、そういうポジション無視して人気で決めるのは矛盾してるのでは…。

あとやっぱり私はファン投票っていうシステムが好みではないなと思いました。アイドルオーデにおけるレッスンや合宿って、ガチで技術的に成長させる事を重視しているわけじゃなくて、その短期間でどれだけ伸びるかって事と頑張る姿を見る事によって本人の人間性だったりキャラクターを見極める事が本来の目的だと思うんです。やり取りの中から“アイドル性”の破片みたいなものを審査員が見つけ出す作業が、レッスンであり合宿に求められるものなんじゃないかと。って事はプデュはその“アイドル性”を見抜く手段としてファン投票という形を選んだわけだけど、そんな最も重要なポイントを、素人の判断に委ねていいんだろうか?という疑問が最後まで払拭できなかった。本国のプデュは事務所に所属する練習生(要するにJr.みたいな存在ですよね)が候補生であり、既に事務所から何かしら認められている存在なわけで、クオリティもある程度保証されてるからこそ(見てないから知らんけど…)ファン投票の賭けに出るのも分かるんだけど、日プはほぼ素人集団なわけなので、かなりバクチの色合いが強くなりますよね。

いろんなアイドルオーデを見てて思うのは、“アイドル性”の見極めってめっちゃ難しいんだなって事なんですよ。そもそも“アイドル性”ってかなり曖昧な言葉だし人によって重視するポイントも違うので、審査員全員が納得する人材を何人も揃えるのはまず無理だし。だからその見極めをファン投票に託すのは、考え方としては分かるんですよ。結局アイドルってファンからの支持あっての存在なので。実際、審査の過程でファン投票を使うのは他のアイドルオーデでもやっていて、最近だと48や坂道が使ってるSHOWROOM審査なんかが分かりやすいんですが、ただあれはあくまで「審査の参考にします」っていう体でやってるわけです(だから人気上位だった子が落ちたりするので毎回揉めるんですが)。

個人的にはオタクに何かの権利を与えるなら、その程度がちょうどいいなと思っていて。プデュみたいにデビューに直結するような権限をファンに与えても、プロデューサー気取ってメンバーや運営に文句言うような厄介なオタクが増えるだけであんまりいいことないと思うし、彼らの大事な大事な人生を、オタクがその場のきまぐれで左右して良いとは思えない。投票してる人は本気で投票してるつもりかもしれないけど何の責任も負えないし。だったらプロがちゃんと選んで、選んだ人間が責任持って売り出してくれたほうがいいなって思う。私はメンバーのごく一部しか見ることのできないファンの評価には公平性を感じないから。

事務所だって一生面倒見てくれるわけじゃないけど、アイドルグループの運営は遊びじゃないし、売りたいに決まってるじゃないですか。それに比べたらファンなんて、彼らが売れようと売れまいと何の責任も取らないというか、取りたくても取れないわけで。もしこれが本物の選挙みたいに結果が自分自身に直接影響を及ぼすようなものなら、好き嫌いだけじゃなくてちゃんと能力やポテンシャルを見極めようとするのかもしれないけど、国プとか言いつつ単なるオタクの人気投票であり、好きか嫌いかの好みでしか選びようがない。どれだけ歌やダンスが下手だって推せると思ったら推すのがオタクだし。でも大事なのはオタクの願いを叶えることじゃなくてメンバーが願いを叶えることであり、彼らの魅力や実力が評価されて人気アイドルになることだと思うので、ファン目線ももちろん大事だけど、プロデューサー目線というか経営者目線で選んだほうが、みんなの求める結果につながるんじゃないのかなって感じました。

投票に参加もしてないくせに色々と偉そうなことを書いて来ましたが、トータルですごく楽しかったし、鶴房は結構推せるなって思ったので(他のメンバーにはあんまり興味ないんでグループとしてはよくわからないが)、ゆるめに追ってみようかなと思ってます。JO1は2020年春にCDデビューということで、奇しくもスノストと同時期のデビューですよ。とりあえずデビューシングルに関しては直接対決にはならなかったけど、これからジャニとかLDHあたりと勝負していく事になるんだろうし、楽しみだなあ。LDHも久々に大規模オーデやるしね。しかしここ半年DDにも程があるな、私。おしまい。