アイドル好きのメモ帳

ハロプロ、48Gを経てジャニ沼に落ちた人の自己満ブログです。

『怒り』を観てきた事。

映画の感想とかもたまに書こう。というか書きます。あと本も良かったら書く。健忘録。ネタバレするかもしれないので、観る予定の人は注意してください〜。

(このサイト、写真がとても良いのでそれだけでも観たくなる)

実写化が決まった時から絶対観ようと思って割りと楽しみにしてたのに、例の妻夫木聡綾野剛のゲイカプが注目されてて逆に不安になってたんだけど、結論から言うととても良かった。まあ若干の説明不足感は否めなかったし、あれどーなった? みたいな部分がないではないけど、概ね満足でした。そもそも小説と映画では情処理能力が全然違うので、小説なら簡単に出来る事が映画では時間がかかってしまったり、その逆だったりが、どうしてもあるので、そこは別にあんま気にしてない。『シン・ゴジラ』だってそんなよーなもんだし。

あらすじとしては、殺人事件の犯人をめぐり、3人の男がそれぞれの場所、それぞれの人間関係の中で苦しみながらもどうやって生きていくのかを描き、最終的には真犯人が暴かれる、という内容。私が説明不足と感じたのは、殺人事件を扱う映画としては、殺害の動機だったり犯人の人間像みたいな部分の描写が物足りなかった事で、それ以外の人間関係や、登場人物たちの苦しみとか生き様から見えてくる人間の繋がりとか信じるとは?みたいな(そちらが主題だと思ってるけど)の描写はとても良かった。後半ずっと泣いてたし。まあ映画ですぐ泣くタイプの人間ですけど。

李相日監督は前に妻夫木くん主演で『悪人』を実写化してるけど、あの時も“生きにくい人達”の苦しさとか悩みを見せるのが上手な人なんだなと思ったし、今作はそれを、メインキャラクターが多かったにも関わらず、各々の立場からかなり丁寧に描いていて凄いなと思った。エピソードとキャラクターの解釈については映画上で明言されてない要素とか説明不足な部分があるような気がするので、原作を読んだ上で思うことがあったら書きたいなと思うんで、ここでは役者さんについて。

みんなとても素晴らしかったし、それぞれが難しい役どころをよく演じてるな~と。全体的に男性キャストに注目が集まっているようだけど、個人的には宮崎あおい(愛子)と広瀬すず(泉)がかなり難易度高いキャラクターを演じきっていたのが良かった。愛子は問題を抱えているキャラクターでこういう女の子を演じられる女優さんってそこそこ限らえてくるだろうなと思うので、さすがだなと。泉はとてもインパクトのあるエピソードがあって(かなりネタバレになってしまうので詳しく書けないのが残念)、そこがまた熱の入った良いシーンで、広瀬すずはこれからどんな女優さんに育っていくのか…期待しかないね。

男性陣も勿論凄くて、森山未來(田中)と松山ケンイチ(田代)はちょっと久しぶりに見たような気がしたんだけど、相変わらず存在感すごい。田中も田代も(あと綾野剛が演じた直人もだけど)、実は色々説明不足なところがあって、「もう少し情報が欲しい!」ってなるんだけど、言葉やエピソードで説明しなくても、やっぱり彼らの狂気だったり苦しみみたいなものが伝わって来る所が凄いなって。あと、色々話題の妻夫木&綾野のゲイカップルも、なんだろう…あれがリアルなのかどうなのかはわからないんだけど、ハッテン場で出会って自然に惹かれ合っていく姿とか、お互い相手に対して隠し事もたくさんしているんだけど、でも相手を信じたいという気持ちが凄くて、作中にはいろんなカップルが登場するけれども、この2人のやり取りからにじみ出てくる信頼感だったり、嫉妬だったり、不安だったり、が一番伝わってきたなって思う。個人的にはもっと2人の関係を掘り下げて欲しいんで、まあ原作読みますわ笑。

あと何より佐久本宝(辰哉)くん。見覚えないなと思ったら、今回オーディションで選ばれたらしく、他のキャストと比べると圧倒的に経験少ないと思うんだけど、初っ端から超ハードな難役を任されて…。しんどい。ある意味一番苦しんだキャラクターかもしれない。また泉と辰哉の関係も切ないし辛いのよな~…。全体的に観ていて辛い映画ではあるので、メンタルコントロールしてから観に行きましょう。

あとこれは『怒り』に限った話ではないのだけど、最近の邦画を観ていて頻繁に思っている事があって、すごく“役者さんの力”を感じるなと。最近はマンガや小説とかの原作付きの作品が多くて、それ自体はもう避けられないし、良し悪しについては置いといて、どうしても原作と比較される事になる訳なんだけど、でも原作超えとか容易ではないですよ。私もずっと何で劣化版をわざわざ作るのって思ってたし(特にマンガはね…)。でも、映像作品が原作を超えるケースというのが実はあるんじゃないかと思えることがあって、それがあるとしたら、監督でも脚本でもなく役者さんの力なんだな、と気付いてからは、結構見方が変わってきた。

つまり何が言いたいかというと、役者さんが演じる事で、そのキャラクターがよりリアルになったり強くなったりする事があるって事。全く同じエピソード、シチュエーション、セリフでも演者によってキャラが変わる、というのは、私にとっては結構衝撃的な事で。キャラクターってのは作家が生み出すもので、本来はその作家にしか描けないはずの存在で、それを超えるたかより良くなるとか物理的にあり得ないはずなのに、役者さんがそのキャラクターを解釈して演じる事で、数倍魅力のある人物に変わったりするんだ。ビジュアルの問題もあるけど、役者さんの演技力だったり演出力だったり、自分が演じる事になったキャラクターへの理解の度合いだったり、信念だったり。なんか役者さんの事をそういう風に考える事はあんまりなかったんだけど、改めて凄いなと思った。まあ、その役者さんに対する思い入れみたいなものも絶対影響してくると思うから、すごく主観的な感想にはなってしまうのだけど(例えば私は「グラスホッパー」の山田涼介はいい意味で原作の蝉を超えたなと思ってビックリしたし、キャスティングした人の見る目凄いなと思ったけど、まあ人によるだろうなとも思う)。そういう楽しみ方をするのもまた楽しい。

ちなみに、私がその発想を持つきっかけになった役者は、菅田将暉池松壮亮。だから気付いたのはわりと最近の事で、でも振り返るとそういう作品や、役者さんは今までも見てきたと思うから、単純に見方とかが変わったのかな〜と思います。

 

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